「何者かになる」ということ

 子供を産むと女性は「お母さん」になります。昨日までの自分に「母親」という役割と周囲の見方が加わります。そうすると「子供を愛し、思いやり、どんな時でも守り、揺るがない頼りある母性ある存在」であることを「暗に」期待されているようなプレッシャーを感じるようです。昨日までと今日の自分はほとんど変わらないのに、、、

 一緒にするなと言われてしまうかもしれませんが、「心理士」だって別に資格を取ったから、中身がすぐに心理士にはなれません。

 心理士が「心の専門家」と呼ばれていたり、心理士自身がそう言っていると、ものすごい違和感を覚えていた時期がありました。「心は一人一人違うのに、専門家ってどういうことだ?と、専門家なんかになれるわけがない」と、、、。しかし何年か、クライエントとの間で色々な体験をしているうちに、確かに人は違えど、心にはあるパターン化した動きがあるということ、とはいえ、それぞれ人の心を見守るには、自分の好み、価値観を棚上げした、忍耐と関心が必要だと言うことを痛感するようになってきました。これが心の専門家ということなのでしょうか?それはともかく、年月と体験を通して、段々心理士になっていくんでしょうね。そして、それには終わりも完成もない、焦ってもしょうがない、、、

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